杏里詩集ー1ー
恋
「好き」
なんて言葉はまだまだ未熟なあたしには意味が重すぎて。
でもこの二文字を君に言えたら、
この気持ちは晴れる?
最近ね、君を見ると胸がぎゅってなるんだ。
「あ、笑ってる」
「あれ?機嫌悪いのかな?」
「怒られてる!なにしたんだろう…」
君を見るたびあたしの心のノートに少しずつ、少しずつ。
君のことが書かれてゆく。
今あたしの心は君に染まりつつあるんだ。
こんな気持ちは前にも味わったことがあるけど、
今ほど苦しくて、なのになんだか幸せなのは初めてなんだ。
でもね、失恋を知ってしまっているあたしは怖くて、
君に話しかけることもできなくて。
苦しい時もあるけど、
あたしには心地いい。
君に憎まれ口をたたいた後
自分が大嫌いになる。
ねぇ、一つだけ教えて。
あたしのこと、
好きですか?