短編集
話……か
たまには一緒に帰ろうかな
でもどうやって誘えば…
「おいさくら立て」
「は?…あっ」
号令掛かっていたなんて気づかなかった
みんながお決まりの台詞を言った後、俺は蓮に捕まった。
「どうやって誘うか悩んでただろ」
…………
「何でわかったんだ?」
「そら、あんな真剣な顔してたら
わかりたくなくてもわかるよ」
はぁ…
「お前は…」
「ため息は良くないぜ?
あ、お姫様1人よ?」
「ぅあ!??」
行ってこいよ
と俺は蓮に背中を
思いっきり押された
「じゃーな」
蓮は手を振り替えしてくれた
「……別にさー
躊躇うことないんだよ
堂々と誘えば良いんだよ
……まっ俺は失恋決定だな」
苦笑いで済ます蓮の想いも知らずに…
昇降口まで行ってやっと追い付いた
心臓がバクバクいって煩い
でも勇気を出してみた
「………綾香」