同じ空の下で
メール
あなたは私に覚えがありませんか?
私はこんなにも鮮明に覚えているのに。

もうあなたは、思春期の真ん中にはいないのでしょうか?



あなたをここで待っています。





こんなメールが届いたのは、今朝だった。正確には、目覚めて携帯を開くとそこには既にそのメールが佇んでいたから、届いたのは深夜かもしれない。
どちらであれ、そのメールは奇妙なものだった。まず第一にアドレスが表示されていない。第二にメール着信時間が記されていない。第三に-これがもっとも重要なのだが-メールの内容に全く見覚えがない。

少しの間、携帯を開き思い当たることがないか考えてはみたものの、そのうちそれにも飽きて会社へと出掛ける支度を始めた。
家を出て駅に着き、改札を抜ける頃にはそんなメールの存在すら忘れていた。
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