同じ空の下で
逃走
子猫がいなくなったということが、何に対してどんな影響があるのかなんて判らない。だけど僕にとって、それはとても大きな変化だと感じた。ついさっき出会ったばかりの子猫に対してこんな感情を抱くなんて不思議だ。だけど、なんとしても見付けたい。
「祐希くん」
真鈴が呼ぶ。「何?」
「どうやったのか判らないの? きっかけも?」
どうやらさっきの能力の話らしい。「うん、判らないんだ。突然だったから」
それにしても闇に目が慣れない。もしかして、僕は盲目になってしまったんじゃないかと恐くなる。
「じゃあ、少なくとも今はまだ自分の意思では能力を使えないのね?」
「うん、そうなるね……ところで真鈴、君から僕は見えてる?」
「……見えてるわ。祐希くん、私が見えないの?」
「うん。多分能力の副作用みたいなもんだと思う」
その時、大きな音が聞こえた。窓ガラスが割れる音。何かが、来ている!
「祐希くん」
真鈴が呼ぶ。「何?」
「どうやったのか判らないの? きっかけも?」
どうやらさっきの能力の話らしい。「うん、判らないんだ。突然だったから」
それにしても闇に目が慣れない。もしかして、僕は盲目になってしまったんじゃないかと恐くなる。
「じゃあ、少なくとも今はまだ自分の意思では能力を使えないのね?」
「うん、そうなるね……ところで真鈴、君から僕は見えてる?」
「……見えてるわ。祐希くん、私が見えないの?」
「うん。多分能力の副作用みたいなもんだと思う」
その時、大きな音が聞こえた。窓ガラスが割れる音。何かが、来ている!