同じ空の下で
「その子の言う通り。さっきから言ってるけれど、あなたたちにはもう逃げられないの。遊園地の空間だって、私たちが歪ませた。だから永遠に、ここからは抜け出せない」
空間を歪ませた? 確かに、遊園地の敷地は最初よりも広く感じた。でも、それを彼女たちがやったって言うのか?
「あなたの話を聞かせてもらう前に、私たちのことを話してあげるわ」
僕は、僕らを囲んだ人々を見回した。暗くてよく見えないけれど老若男女、様々な種類の人間がいた。彼らは無表情に、じっと僕を見つめていた。
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