Endless Nightmare             ~連続する悪夢L.ver~
ドアのノブを捻ると抵抗なく扉は開いた。


むせ返るような匂いが、浩一の鼻につく。


なんの匂いかは分かりたくなくてもすぐにわかる。


濃密な血の匂い……。




「遙! 頼むから返事をしてくれ!」


廊下に血溜まりが見える。


彼はそれを確認すると、玄関の傘立てに刺してある折り畳み式の傘を引き抜いた。


先が金属のその傘を携えて、浩一は廊下へと、その一歩を踏み出す。
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