真冬のひまわり
それから私は、彼女――若菜の
延々と続くゴシップに
付き合わされることとなった。
カッコいいかなぁ、とか
ココには人材がなさすぎる、とか
イイ男だったら
絶対モノにしてみせる、云々。
せわしなく動く口と
明らかに塗り過ぎなグロスが
べったりと光る唇を見ながら
よくしゃべるなぁ…と思った。
高1のとき他校から転入してきた彼女は
類い希なる自意識過剰と
異国風の顔立ちを備えた少女だった。
なんで親しくなったかよく覚えていないし
正直毎日のように繰り出される
自己愛の塊には辟易しているのだが
なんとなく馬が合うのもあって
こうして一緒に過ごすことが多かった。
――転校生、か
この時期に、
それも転入ラッシュの後に来るなんて、
珍しいな…
頬杖をついたまま、
ぼんやりとそんなことを考えていた…
「ちょっと葵!!シカトにもほどがあるからっっ」
…ぁ…ハイ、すいません、
聞いてます聞いてますから
「葵ー柳澤クンのこと、ひきずるのはわかるけど、そろそろ切り替えなきゃっ」
…………。
延々と続くゴシップに
付き合わされることとなった。
カッコいいかなぁ、とか
ココには人材がなさすぎる、とか
イイ男だったら
絶対モノにしてみせる、云々。
せわしなく動く口と
明らかに塗り過ぎなグロスが
べったりと光る唇を見ながら
よくしゃべるなぁ…と思った。
高1のとき他校から転入してきた彼女は
類い希なる自意識過剰と
異国風の顔立ちを備えた少女だった。
なんで親しくなったかよく覚えていないし
正直毎日のように繰り出される
自己愛の塊には辟易しているのだが
なんとなく馬が合うのもあって
こうして一緒に過ごすことが多かった。
――転校生、か
この時期に、
それも転入ラッシュの後に来るなんて、
珍しいな…
頬杖をついたまま、
ぼんやりとそんなことを考えていた…
「ちょっと葵!!シカトにもほどがあるからっっ」
…ぁ…ハイ、すいません、
聞いてます聞いてますから
「葵ー柳澤クンのこと、ひきずるのはわかるけど、そろそろ切り替えなきゃっ」
…………。