真冬のひまわり
「んもーっ、ほんっとにありえなぁーい!!」
どさっ、と景気のいい音を立てて
鞄を投げつけると、
若菜はひどい膨れっ面のまま
それほど長くない足を
器用に組んで座った。
「…。」
構ってる暇がないので、
適当にスルーする。
…大体、たかが転校生ぐらいで
一日中ぶーたれてんじゃねぇ。
…そんな暇があるんなら、
掃除を手伝えっての。
正直な心境を飲み込んで、
黙々と箒を左右させる。
「あぁおいぃー葵は、悔しくないのぉ!?うちらのクラス、連続オンナだよぉ!?隣はバンバンメンズが来たってゅぅのにー」
…ぁあそうですか。左様で御座いますか。
またしても適当にかわして、教室の鍵を閉めようとしたときだった。
「…あれ、カバン…」
持ち主の不明な
なんの特徴もない黒いザックが
ぽっかりと口を開けたまま
放置されていた。
…誰のだ?男子の鞄みたいだけど…
男子のってみんな似たり寄ったりで
ぱっと見区別なんてつかないし…
「ぁ、これ、ススムのだょぉ。河野クン」
…アンタはススムサンの
ストーカーかなんかか?
どさっ、と景気のいい音を立てて
鞄を投げつけると、
若菜はひどい膨れっ面のまま
それほど長くない足を
器用に組んで座った。
「…。」
構ってる暇がないので、
適当にスルーする。
…大体、たかが転校生ぐらいで
一日中ぶーたれてんじゃねぇ。
…そんな暇があるんなら、
掃除を手伝えっての。
正直な心境を飲み込んで、
黙々と箒を左右させる。
「あぁおいぃー葵は、悔しくないのぉ!?うちらのクラス、連続オンナだよぉ!?隣はバンバンメンズが来たってゅぅのにー」
…ぁあそうですか。左様で御座いますか。
またしても適当にかわして、教室の鍵を閉めようとしたときだった。
「…あれ、カバン…」
持ち主の不明な
なんの特徴もない黒いザックが
ぽっかりと口を開けたまま
放置されていた。
…誰のだ?男子の鞄みたいだけど…
男子のってみんな似たり寄ったりで
ぱっと見区別なんてつかないし…
「ぁ、これ、ススムのだょぉ。河野クン」
…アンタはススムサンの
ストーカーかなんかか?