二藍蝶
アイの瞳に溢れる

綺麗な涙・・・

その涙は、俺を想って
流れる涙では無い事ぐらい

俺は・・・知っている。

それでもいいさ。

愛なんて無くていい。

愛なんて

この俺には邪魔なだけ。

ただ、お前に触れたい。

アイの頬に手を翳して
俺は囁く。

「お前が欲しい、だめ?」

「いいよ
 アナタになら・・・
 
 カイリ
 私を攫ってくれる?」

「ああ、攫ってやる」
< 255 / 918 >

この作品をシェア

pagetop