二藍蝶
着衣を脱がされた私は
生まれたままの姿で
貴方を見つめる。

見つめあう、貴方の瞳
貴方の頬が少し赤くなるのが
分かる。

私の頬も、真赤になる。

熱を帯びる体・・・

そんなに見つめないで・・・

「カイリ、はずかしい」

貴方は、口元を緩め
微笑んだ後、私に覆い
被さった。

貴方の重みが、貴方の温もり
が、こんなにも心地よい。

「アイ、嫌なら言って?」

「イヤじゃない・・・
 少し、こわい」

私を見つめる、優しい瞳。

体と体を密着させて貴方は
不安な私のこめかみに
優しく指先で触れ、頭を撫でる

その感触は、芳野が私の頭を
撫でてくれているようで・・・
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