二藍蝶
「・・・
 会澤組と、高月組が契りを
 交わしたのは、もう10年も
 前の話

 暴れたいと目論でる奴は
 互いの組の中に、わんさか
 いるだろうよ

 俺は、死んだ親父
 先代の分も、この組を
 守りたい

 ここで、もう一度
 契りを強く、結ぶ方がいい

 その為には、お前が必要だ』

お前が必要だ・・・

その言葉は、俺が
欲しかった言葉

極道の家に生まれながら
蚊帳の外の俺の人生。

誰も俺を必要としてはくれない

それは、俺が弱いから・・・

女々しいからなのか?
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