二藍蝶
「ミキオさん、ユキさん
 短い間でしたが
 お世話になりました」

「アイちゃん、やめてよ
 お世話なんて何もしてないわ
 
 私の方がたくさん、貴女に
 助けてもらって・・・
 
 あらっ、私ったら
 ごめんなさい
 
 また、会えるのに・・・」

涙を流す、雪乃さん。

私の瞳からも、涙が流れた。

「お体、大切にしてください」

「ありがとう
 この子が産まれたら
 会いに来てあげてね」

「はい
 ミキオさん・・・」

驚く私を抱き寄せるのは
幹生さん。

抱き寄せて、優しく
頭を撫でてくれた。

「娘を、嫁に出す時はこんな
 気分なのかな・・・」

「もう、ミキちゃんったら」
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