二藍蝶
幹生さんは、私に言う。 

「アイちゃん、聞いて
 
 カイリは、いつか辿り着くさ
 自分の思いの先に・・・
 
 そこには、君が居る

 カイリは、必ず
 君の元に戻ってくる

 だけど、その時のアイツは
 もう、君の知ってる奴
 じゃないかもしれない

 それでも、どうか
 受け入れてやってほしい
 
 頼むよ・・・

 何て、ごめんね
 君には、君の人生がある」

足音と共に、聞こえる声。

「そうだよ、ミキオ
 酷なこと言うな」

その声は、浬・・・

私は見つめる、浬の姿を。
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