二藍蝶
「大丈夫だよ、いざって時は
 携帯使うから・・・
 
 いってきます」

「いってらっしゃい」

あの後、この家に戻った私を
待っていたのは、小麦色に
焼けた肌の、パパと茅野ママ
だった。

「旅行から戻って来て
 驚いたのよ
 
 心配したわ」

茅野ママは、私を抱きしめる

「ごめんなさい」

その後、家族会議が開かれ
私の今後の事を話し合った。

私は、パパを真っ直ぐに
見つめることができない。

私の家出が、相当ショック
だったパパは、私に言った。

「アイの住みたい場所に
 これからは、住みなさい

 私の思いが、お前を束縛して
 本当に済まなかった」
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