二藍蝶
私は、自転車に乗って
最寄り駅へと向かう。

ママの家から近い高校へ編入
する事も考えてはいるけれど

とりあえずは、ここから今の
高校へ通ってみることにした

茉優に会って、話したい事が
たくさんある。

何も話さないまま、茉優と
別れる事はできない。

私達は、友達だもの・・・

だけど、彼女の答えは違った

休み時間、私は茉優の教室へ
顔を出した。

「ヒロ、おはよう」

茉優は、私を無視して
隣の席の女の子に話しかける

「ねえ、そのポーチ
 可愛いね?」

「ああ、これ
 300円の割には
 可愛いでしょう?」

「うそ、安い」

私は、茉優の机の前に立つ。
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