二藍蝶
貴方の、この瞳を見れば
答えは自ずとわかる。

私達に、これからは無い。

「どうにもならねぇよ」

貴方は、私から視線を逸らした

「私達、やっぱり
 別れるしかないの?」

「別れるも、何も最初から
 付き合ってなどいない」

付き合ってなどいない・・・

その言葉に、意気消沈した
藍の、か細い声。

私の声は、貴方に届く?

『やっと、逢えた
 お前に逢いたかった』

「貴方は、確かに
 私を、必要としてくれた」

「そんな言葉、俺は
 幾らだって吐くさ」
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