二藍蝶
そう、私の愛する人は
ヤクザ・・・

極道の世界に生きる。

「怖い?
 怖いならやめる」

肌蹴たシャツの中
私はそっと、刺青に触れた。

指を左右に動かして
拭ってみても、擦ってみても
消えない。

「怖くないって言ったら
 嘘になるよ」

震える声・・・

「だけど
 やめてほしくない」

貴方の背中に、私は腕を
絡ませる。

「藍・・・?」

「今の貴方
 その全てを感じたい

 やめ、ないで」

真っ直ぐに見つめる瞳・・・

魅惑的な瞳で
この俺を欲しがる。
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