二藍蝶
そんな私を呼ぶ、浬の声。

「藍、早く来いよ」

「ちょっと、待って」

そんなに、すぐに
着替えられる訳がない。

貴方は、仲間に
私を紹介する。

「こいつは、藍
 
 俺の女
 言っとくけど
 手出すなよ
 
 殺すよ」

冷めた瞳・・・

狂おしい・・・

「その目
 やめてくださいよ

 言われなくても
 兄貴のイロに手なんか
 出しませんよ」

笑い合う声・・・

仲間の中でも、浬は特に
塁という名の、同じ歳ぐらいの
その人の事を大切にしていた

確か、私は以前
彼に会ったことがある。
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