二藍蝶
「カイリ
 宙ぶらりんの日々とも
 おさらばだ

 会澤組組長は、お前を正式に
 会澤組の一員にすると、本日
 センさん達、執行部の前で
 話したそうだ

 盃、飲み干せよ

 カイリ、聞いてるのか?」

盃・・・

そんなこと、今の俺には
もうどうでもいい。

正直、会澤組に入る事に
何の意味も見出せない。

俺がなりたいのは、そんな
中途半端なヤクザじゃない。

誰かの下に付いて
言われるままに従順に従う

高月組の犬扱いの俺には
向いてるかもしれないが
俺は、それでは終わらない。

終わらせられない・・・

終わるわけにはいかない。

親父、貴方を超えるまで・・・

俺が捨てたものと同じだけの

いや、それ以上のものを
この手に掴むまで、俺は
止まらない。
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