二藍蝶
ある夜・・・

浬は、ベッドで仕事の
愚痴をぼそっと溢した。

そんな事は初めてで

貴方はただ、私に聞いて
もらうだけで良かった。

それなのに、私は
そんな貴方に言ってしまった

昔の貴方に戻ってほしくて。

「耐えられないのなら・・・
 
 本当の自分を殺さなければ
 ならないのなら

 極道なんて
 止めればいいのに・・・」

貴方は、悲しい瞳で言う。

「今更
 止められるかよ」

その後から、貴方は仕事の事
何ひとつ私には話さなくなった
< 549 / 918 >

この作品をシェア

pagetop