二藍蝶
そんなにも

短い月日だったなんて・・・

嘘でしょう?

あんなにも濃く、深い生活が
たった数ヶ月の出来事だった
なんて、私は信じられない。

あなたは

たくさんの愛を

わたしにくれた。

『今度、その部屋に
 招待してよ?』

その約束は、もう守れない。

私は、この部屋を出て行く。

何も無い部屋・・・

ピンク色のキャリーバックを
タクシーのトランクに乗せて
加賀さんと共に、後部座席
に乗り込む私。

助手席には、アコさん。

「・・空港まで
 お願いします」
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