二藍蝶
「ところで
 カイリ、あの話は
 進んでんのか?」

「ああ、じいちゃんが
 組を、この俺に任せて
 くれると言ってる
 
 数名だが、残っている
 組の連中もそれでいいと
 言ってる」

その話に驚く、塁。

「ちょっ
 じいちゃんって
 高月組かぁ?」

笑う、二人・・・

浬は、今までに無く
真剣な顔で言う。

「そんな訳ねえだろうが・・・
 
 俺に組の代紋を預けてくれる
 と言ってるのは、入江組
 の七代目、入江 五郎の
 じいちゃん」

「入江組ってお前
 あの、入江組かよ
 昔、この辺を牛耳ってた
 って噂の・・・

 カイリ
 お前、何考えてる?」

唾を飲み込む、塁。
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