二藍蝶
だが、ここにいる連中は
そんじょそこらの極道じゃ
ない、表立って活動して
いなかっただけのこと。

走り出した、この組を
誰も止められない・・・

命を吹き返す、入江組の
凄まじさ・・・

浬の野心を

誰も止められない。

俺の背中で蠢く黒龍は
右腕に棲む、黒龍に
寄り添いたいと願うが
それは叶わない。

だた、ほんの少しだけ
触れ合える部分から
安らぎを感じ、寂しさを紛らす

疲れた体をベッドに沈める。

こんなにも、寒い夜は
お前に触れて眠りたい。

お前だけを想い

布団を抱き、俺は眠る・・・

眠る・・・眠る・・・

それから、数日後。

「組長さんは、おるか?」
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