二藍蝶
浬の傍に居たかったが為に
私は、モデルの仕事を捨てた

そんな私のせいで、多大な迷惑
損失をモデル事務所に与えて
しまった事を詫び、この事務所
を辞める事を、社長に伝える為
に、私はあの日、社長室のドア
を叩いた。

加賀さんは、私を抱きしめて
言う。

「心配したのよ・・・」

その言葉が、私の胸に響いた

「失踪なんて
 二度としないでちょうだい」

「・・・ごめんなさい」
 
ガシャ・・・

その時、ノックの音も無く
社長室の扉が開いた。

その場に現われたのは
茉優・・・

ドアの前、貴女は怒った顔で
私を睨みながら、一歩ずつ
私の方へと近寄る。
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