二藍蝶
茉優の話では私が失踪していた
三ヶ月もの間、事務所側は
その事を伏せ、私は過労で
倒れていると、病気休養扱いに
してくれていたらしい。

その事を、社長が伝えると
相手側の対応はできる限り
私の病状の回復を待つと
いう事だったようで・・・

「その時、私は思ったの
 
 今回の仕事は最初から
 貴女が選ばれる事に
 なっていたのだと・・・
 
 知っていて、それでも
 審査を受けたのは
 モデルとしての
 プライドからかなぁ」

そう言って、茉優は笑った。

結果、トップモデルとしての
道が開けたのは、茉優が
言うように私だった。

その結果に、戸惑う私に
茉優は、心からおめでとうの
言葉をくれた。

そして、今・・・22歳の私。
< 599 / 918 >

この作品をシェア

pagetop