二藍蝶
涙で濡れる、藍の頬・・・

涙で潤む、藍の瞳・・・

「意気地なし
 
 私は、アンタに
 抱いてって言ってるの
 
 他の誰も要らない
 アナタが欲しいの」

「お前、言ってること
 めちゃくちゃ・・・」

『戻って来た訳じゃないよ』

『ヨリを戻そうなんて
 思ってない』

『昔の女が現れりゃ
 一回ぐらい遣らせてくれる
 ・・・・・・』

「めちゃくちゃなのは
 俺も一緒か?

 分かったから、服着ろよ
 お前の話を聞いてやる」

濡れた瞳で、私は浬を
見つめる・・・
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