二藍蝶
玄関に立つ
私に、聞こえる声

貴方は告げる・・・

重苦しい現実を・・・

「藍、俺は
 入江組を継いだ
 
 入江組八代目組長だ」

貴方は真剣な瞳で
言葉を続ける・・・

「俺と生きる事がお前にとって
 恐怖なら、ここへは
 二度と戻ってくるな

 お前が選んだ答えを
 俺は受け入れる

 それが、どんなに辛くても
 お前の意志を無視して

 お前を
 巻き込む事はできない」

私は、靴のままで床に立ち
浬の首に両腕を回して
抱きついた。

「馬鹿、カイリ・・・
 戻ってくるなって言われて」

「戻らない訳が無い?」
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