二藍蝶
靴を脱ごうとした俺は
有るわけが無い、女物の靴が
左右、きちんと並べてられて
置かれている事に気が付いた

中へ入ると、朝の光に
意味を持たない電気が
点いている事に気づく・・・

ベッドの上
ごそごそと動く布団・・・

誰だ?

「誰、出て来いよ?」

動きが止まる。

「出てこないなら
 布団、取るぞ」

捲り上げた布団から
女の足が見えた。

一瞬、人形なのかと思い
柄にも無く、ビビった俺がいた

「下着、見えてる」

「うそ」

布団から顔を出したのは
やっぱり、藍

お前、だった。

「お前、何してんの?」
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