二藍蝶

お前のその言葉に
傷つく俺がいる。

お前はもう、戻っては来ないと
諦めたあの日を思い出す。

「カイリ、貴方と
　話がしたくて・・・」

何度も言うが、この部屋で
二人で暮らしていたのは
三年も前の話・・・

どうして今更・・・

もっと以前にここへ来ようと
思えば、お前は来れたはず

どうして今なんだ・・・

「話？
　今更、何を話す

　俺は、お前との昔話に
　これっぽっちの興味も無い」

俺の言葉に、藍の顔色が
どんどん曇っていくが
俺は止まらない。

「・・・・
　偶然、逢ったからって
　その都度、引っ付いてりゃ
　世話ねえぜ

　ほらっ、帰れよ」