二藍蝶
「カイリ
 
 イオリは
 何て言ったの?」

「ここに、長居はするな
 
 親父の親友の
 ミキちゃんのところへ
 今すぐに行けと
 それだけ・・・」

正二の声・・・

「そうだな、その方がいい」

そして、電話で親父と話す
要さんの声・・・

「この俺が、責任を持って
 送り届けます
 ご心配なさらないで下さい

 はい、親父もお元気で・・」

通話を切った要さんは
携帯電話を俺に返した。

「先代、カイリは
 この私が送って行きます」

「ああ、すまないが
 頼む・・・

 カイリ、しばらくは
 ここへは来るな

 大した事ではないが
 組の方が今、少し
 ごたついている
 分かったな」

「・・・分かったよ」
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