二藍蝶
「結婚が決まった時は
 お前が昔惚れてた
 親父さんに
 頭下げなきゃな」

「他にも、二人いるよ」

「それ以上は
 増えないよな?」

首を傾げる、藍・・・

浬は、毎日毎日
私の為にリハビリを
頑張ってくれた。

思うように動かない左手足に
じれったさを感じながらも
浬は、弱音ひとつ吐く事なく
歯を食いしばって頑張ったの

車椅子から、松葉杖で
立てるようになり

松葉杖を使ってゆっくり
歩けるようになった頃
二人で、久しぶりにリハビリ
を兼ねてのデート。

浬は、長く伸びた髪を駅前に
最近できたばかりの美容室
でカットしてもらう。

私は、雑誌を読みながら
待たせてもらっていた。

「藍?」
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