二藍蝶
「カイリ
 無事で何よりだ
 病院へ見舞いに行った時は
 辛すぎてお前を見ることが
 できなかった・・・
 
 足を洗ったそうだな?
 
 お前の選択は間違っていない
 これからの入江組は、神前組
 を有利に操れ、安泰だろう
 
 高月組も会澤組も
 これからも入江組に何か
 あれば駆けつけるだろう

 お前は安心して、貰った命
 悔いのないように生きろ」

「はい」

千夏が、お茶を持って現れた。

「スミレちゃんは元気?」

「ああ
 浬の彼女を娘代わりに
 一緒に料理をしたり
 毎日、ご機嫌さ」

「まあ、そうなの

 カイリ、彼女との結婚は
 まだ考えてないの?」

「まだ当分、先の話・・・」

久しぶりに逢った二人と
ゆっくりと話す時間を
持つことができた。
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