二藍蝶
新しく購入した少し大きな
ゆったりサイズのベッドに
二人は横たわり話をする。

「今どき
 そんな仕来りねえよ
 継ぐ物なんて何も無い

 それに、親と同居なんて
 マジねえだろう」

「いいよ・・・
 
 カイリの、お母さんとなら
 うまくやっていけると思う
 お父さんもカッコイイし」

「カッコイイって
 
 関係あんの?」

藍に覆い被さる、浬。

見つめる、妖艶な瞳・・・

「親父の事、好きなの?」

「うん、好きだよ」

「ふうん」

浬の長い髪が、私の首筋に
触れる。

藍に口づけようと顔を近づける
浬に、藍は言う。

「ねえ、皆
 まだ起きてるよ」

浬の部屋と、厘の部屋は
襖で仕切られているだけ。
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