二藍蝶
浬から、藍の顔は見えない。

「藍・・・?」

返答は無い。

「アイちゃん?」

浬・・・

もう、何処にも行かないで。

また、いなくならないでね。

出会っても出会っても
私達には別れが付きまとう。

私は、貴方を愛する気持ち
を一生捨てられず

ずっと貴方だけを想い

貴方を追い続ける。

苦しいのは、嫌だよ。

「カイリ」

「うん?」

「私の前から消えないでね」

「お前もな?」

藍の頭を撫でる、浬。

「うん」
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