涙一通。
「別に…仲良く…はないかなぁ」
「そーなの?
なんか仲良さそーなイメージあったから」
宇田くんが、あんまり笑顔だったから、つられて頬が緩む。
…本当にもう、忘れてしまったみたいに。
「小中一緒で、幼馴染みたいな感じなんだよね。親とかも割と仲良いし」
「…の、割には喋ったりしないのな」
「そんなもんだって、実際」
あはは、って軽く笑えば、そっか、って笑ってくれる。
それで、いいと思うから。
それが、いいと思うから。
宇田くんは、男子に呼ばれて、いってしまった。
最後にごめん、って、また笑って。
その"ごめん"は話の途中なのに、って意味だったんだろうけど、私には、"聞いちゃってごめん"みたいに聞こえていた。