狼少年とウサギ少女。
「すげーふらついてたけど」
… かなりの至近距離にレイくんの顔が!!!

「はっ!へいきでございます!!!」

ちょっ言葉使いが!!!

… てか、抱きついて…!!

わたしはあわててレイくんをおしのけた。
顔が赤くなってくのがわかったから、ばれないように手でかくした。

「ごっゴメンナサイ!!!」

わたしはその場から逃げるように教室を走ってでた。

「桜!」

出ていく直前、 レイくんに名前を呼ばれた気がした。

多分、気のせいだ。
パニくってるから、そう聞こえただけ―。
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