見上げれば・・・Blue sky
俺は自分の想いを竜太に届けた。




『竜?いつもいつも迷惑掛けたね。ごめんね?でもいつも気にするなって言ってくれる・・・。そんな竜が大好きでした。竜に別れを告げたのは、嫌いになったからじゃないんだ。自分と向き合ってみたんだ。そうしたら気づいたんだ。小枝はちゃんと竜太に応えてないって。それはまだ、遼が好きだからなんだって。遼をまだ好きなのに竜太と付き合って・・・。遼を思い出にできるかなって思ったんだ。でもダメだったんだ。竜太とキスするときも、手を繋ぐときも、抱き合う時も・・・。遼の事を心のどこかで考えてたんだ。最低な女だよね?竜は気づいていたのかな・・・・?でもこんな小枝を・・。愛してくれたのかな・・・。いっぱい迷惑掛けたのに・・・いっぱい謝りたいのに・・・いっぱいありがとうって言いたいのに・・・竜を愛せなかったのに・・。
こんな小枝をいつもいつも愛してくれて・・ありがとう・・・。
いつも隣に居てくれてありがとう。
幸せな9ヶ月をありがとう。
たくさんの・・・愛と、思い出を・・・ありがとう・・・。
さようなら。バイバイ。』



あたしは泣きながらメールを送ったんだ。竜太?竜太は泣いた?あたしとの思い出を思い出してた?



あたしは付き合い始めた頃から一つ一つ・・・。




思い出してたよ。




初めて抱き合った日。



初めて手を繋いで帰った日。


初めて電話した日。


初めてケンカした日。



一緒にミカンを食べながらテレビを見た日。



暗い夜の道を一緒に歩いてくれた日。



一緒に雪合戦した日。



傘をさしてるのに、手を繋いだ日。



帰り際にこっそりキスをしてくれた日。


勉強ができないあたしに勉強を教えてくれた日。


友達がいるのに2人でこっそり抜け出して写メを撮った日。


泣いてるあたしの頭を優しく撫でてくれた日。


思い出せば、思い出す程。



あたしはたくさんの愛を貰ったことが分かったんだ。
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