友達と呼べた日
知らないおじさんが
この高校の歴史や伝統を語り始め、
時計の動きが鈍くなる。
長針が半周した頃には
つまらない話も終え、クラス分けが
発表された。
残念ながら響介とは別のクラス。
ホームルームが終わり、
まぁ簡単な自己紹介を行っただけだ。
しかも、これで今日は帰宅となるようだ。
明日は教科書などを配るそうだ。
誰とも話すことなく
慣れない教室から廊下に出る。
『ガラッ』扉を開けると
廊下に生徒の群れ。
左手にある下駄箱に向かおうとすると、
行く手が阻まれた。
「え・・あの、何?」
酷い声だった。
「携帯持っていますか?」
目の前にいた子が固くなった声で
聞いてきた。
取り出しながら「うん。」
「アドレス教えてもらっても
いいですか?」
そういうことか!
急に顔の血流が良くなるのを感じた。
とぼけながら
「え?俺の?」
目の前の子は頷いた。
「いいけど・・」
と言うと
「私もいいですか?」
結構なボリュームで連呼されるので
あたふたしていると
俺の携帯は右から左へと流れていく。
たぶん、この携帯も
こうやって作られていったんだろう。
手放した手離した携帯がようやく
戻ってきたかと思うと。
最後の
「ありがとうございました」
が聞こえてきた。ふぅ。
「終わったか。帰ろう。」
振り向くとニヤっとした
響介が立っていた。
数十秒で到着する下駄箱に
ようやく到着。
早く帰ろう。
あれ?なんだろ?
門にゴツゴツした男達が立っている。
部活の勧誘かな?
門に近づくと「おい!」と
声をかけられた。
「はい?」部活の勧誘であれば
断るつもりで返事をした。
「お前、何その髪?
なめてんの?」
おーい。本当に平成なのか。
できればカレンダーで確認したい。
「いえ、なめてません。」
他に言うこともないので
適当に合わせる事にした。
「響介、先に帰ったら?」
とりあえず不安そうな顔を
している響介に言った。
「りょーかい!」
そう言うとプレゼントを貰った
子供のようにサッサと消えた。
笑い話がまた増えた。
帰ったら覚えてろよ。響介・・
この高校の歴史や伝統を語り始め、
時計の動きが鈍くなる。
長針が半周した頃には
つまらない話も終え、クラス分けが
発表された。
残念ながら響介とは別のクラス。
ホームルームが終わり、
まぁ簡単な自己紹介を行っただけだ。
しかも、これで今日は帰宅となるようだ。
明日は教科書などを配るそうだ。
誰とも話すことなく
慣れない教室から廊下に出る。
『ガラッ』扉を開けると
廊下に生徒の群れ。
左手にある下駄箱に向かおうとすると、
行く手が阻まれた。
「え・・あの、何?」
酷い声だった。
「携帯持っていますか?」
目の前にいた子が固くなった声で
聞いてきた。
取り出しながら「うん。」
「アドレス教えてもらっても
いいですか?」
そういうことか!
急に顔の血流が良くなるのを感じた。
とぼけながら
「え?俺の?」
目の前の子は頷いた。
「いいけど・・」
と言うと
「私もいいですか?」
結構なボリュームで連呼されるので
あたふたしていると
俺の携帯は右から左へと流れていく。
たぶん、この携帯も
こうやって作られていったんだろう。
手放した手離した携帯がようやく
戻ってきたかと思うと。
最後の
「ありがとうございました」
が聞こえてきた。ふぅ。
「終わったか。帰ろう。」
振り向くとニヤっとした
響介が立っていた。
数十秒で到着する下駄箱に
ようやく到着。
早く帰ろう。
あれ?なんだろ?
門にゴツゴツした男達が立っている。
部活の勧誘かな?
門に近づくと「おい!」と
声をかけられた。
「はい?」部活の勧誘であれば
断るつもりで返事をした。
「お前、何その髪?
なめてんの?」
おーい。本当に平成なのか。
できればカレンダーで確認したい。
「いえ、なめてません。」
他に言うこともないので
適当に合わせる事にした。
「響介、先に帰ったら?」
とりあえず不安そうな顔を
している響介に言った。
「りょーかい!」
そう言うとプレゼントを貰った
子供のようにサッサと消えた。
笑い話がまた増えた。
帰ったら覚えてろよ。響介・・