Everlastingly Love
「ねぇアリオス。もう帰ろうよ」
「もう少しだけ!」
「だってもう暗くなって来ちゃった。僕、怖いよ………」
「エリオスは弱虫だな!俺は怖くなんかないもん!」
「弱虫でいいもん。僕、帰りたい………」
アリオスと繋いでいた手を離し、その場にしゃがみ込んだエリオス。
「じゃあエリオス一人で帰ればいいだろ!俺はまだ帰りたくない!」
「無理だよ………だって帰り道が分からないし。ここどこ?」
「えっ?」
エリオスの言葉でアリオスはようやく事の深刻さが分かった。
何も考えずにここまで進んで来た。
帰り道など分かるわけもなく…………
アリオスは不安になった。
「帰ろうよ……」
「どっちに行ったら帰れる?」
「僕は、そんなの知らないよ。アリオスがここまで来たんでしょ?」
「………………。」
「アリオスも分からないの?」
「あっちに行ってみよう!」
「うん!」
アリオスも帰り道など分からない。だけど自分がエリオスを連れて来てしまった。
俺はお兄ちゃんだから弟を守らなきゃいけないんだ!
アリオスは不安を打ち消してエリオスと再び歩き出した。