Everlastingly Love
「大丈夫。二人共無事だ」
「よかった………。アリオス、エリオス」
「なに?」
「うん?」
「貴方達!パパとママは庭へ行ったらいけないって言ったでしょう?!どうして言う事が聞けなかったの!」
子供達はアリアの声を荒げた姿を初めて見た。子供達だけでない。ジェイドも初めてだ。
「貴方達はまだ小さな子供よ!二人だけでこんな所に来て!貴方達がいなくなってどれだけ多くの人達に迷惑をかけたか考えなさい!」
「おい、アリア。もう……」
「あなたは黙っていて下さい!!」
「……………。」
優しいアリアに怒られたジェイドはショックを受けていた。
母になると女は強くなるとはこういう事かもしれない………
「パパもママも皆すごく心配したわ!貴方達に何かあったらって………二度と会えなくなるかもしれなかったのよ?分かる?」
アリアの瞳から涙がこぼれ落ちた。
「貴方達を失ってしまったら私は………ママはどうしたらいいの?」
「ごめんなさい」
「ママ、ごめんなさい!」
アリアは二人を抱きしめた。
「帰って来てくれてありがとう。アリオスもエリオスも大好きよ。ママの宝物だから。パパとママの子供に生まれて来てくれてありがとう」
ジェイドもアリアの肩を抱き、王子達の大冒険は終わった。
それから兄弟は両親の言う事をよく聞いた。
もう母の涙を見るのは辛いから――――