Everlastingly Love
episode13 孤独な暗殺者
その日アリアは一人で庭を散歩していた。
どうしても一人で考えたい事があり、確実に一人になれるであろう、この庭で。
この庭は以前、双子の王子達が大冒険をして迷子になり城中が大騒ぎになったが、ジェイドからこの庭の地理を詳しく聞いていたアリアは完璧に地理を把握しているので迷う事はない。
王女として恥ずかしくないように、しっかりと教育を受けて育てられたアリアは一見抜けているようで、実は兄や姉よりも頭が良い。
そんなアリアが考えたい事は、現在の国の状態や城での事。そして大切な家族の事。
以前、ジェイドからアリアと子供達はフローランに避難するように言われたが断った。今更ながら、あの時の判断は正しかったのか考えてしまう。
あの時はジェイド様の側にいたいからフローランに行く事を断った。あの時の気持ちに嘘はないし、今もジェイド様の側にいたいと思うの。
だけど、あの時の私は“女”で“母親”ではなかった。
子供達の安全を考えるならフローランへ行くべきだったのかもしれない。私の勝手な判断で子供達を危険に晒すのかもしれない………。
私は一体どうすれば良いの?
私は本当に駄目ね………
「えっ……?」
アリアがそこで何かを発見した。