Everlastingly Love
翌日、リュードはアリアに全て話した。
自分は暗殺者集団である事。
それを言った時、アリアは驚かずに、存じておりましたわ。とだけ言った。
リュードはやはりアリアは気付いていたのだと思った。
そして…………
「俺の名前はリュードだが、幼い頃は違う名前だった」
「え?」
「キール」
「キール………?」
「そうだ。10歳までキールと言う名前だった。俺の母は南国フローラン国の生まれ。父は西国フィリード国の生まれだ。フローランへはよく行った」
「……………。」
「その頃が一番幸せだった。優しい両親がいて、可愛い婚約者もいて大人になったら必ず結婚しようと思った。両親が死に、それは永遠に叶わなかったけどな。幼いながら俺はその子を愛していたよ………心優しく天使のようなその子を………アリア……」
「………キール兄様……?」
「アリア。美しくなったな。身も心も………」
「キール兄様!!」
アリアはリュードに抱き着いた。涙が次から次へと流れていく中、何故リュードの本当の正体に気付かなかったのか……。
雰囲気も別人だが、よく見れば少しだけ面影が残っている。
子供の頃に“キール兄様”と呼んでいた。とても優しい婚約者と15年振りに再会したのだ。