Everlastingly Love
ジェイドは自分を責め続けていた。
それはアリアも同じだった。
小屋でリュードといる所をジェイドに見られてしまい別れを告げられてからアリアは最後に城へ行き、ジェイドから貰ったネックレスや指輪を置いて行かねばならないと思った。
最後に子供達にも会って別れを伝えたかった。
城から出た時はあまりの涙で前が見えなかった。
それを拭ったのは暗殺者としてレイリーゼに送り込まれたリュード………キールだ。
彼はアリアの婚約者だった男で様々な事情から暗殺者となった彼はアリアと再会し自分の背後にいる男から彼女を守るため決別する事を決めた。
怪我も随分癒えたリュードはアリアと共に行動している。
元婚約者とは言えアリアは夫と子を持つ母。ジェイドとは正式に離縁したわけではないのでまだ夫婦なのだ。
普通なら共に行動するのは良くない………がアリアは尋常でない程傷付き、食事も取れずに毎日泣いているので放っておけば命を絶ってしまう恐れがあったからだ。
フローランには戻れないと言うアリアの意志を尊重してジェイドの目に届かないようにひっそりと隠れて生活していた。
暗殺者であった彼にとって気配を消す事など容易い。