Everlastingly Love
「それはいかがなものかな。俺が見た所あの男は未だにお前に執着しているぞ」
「………そのような事は………」
「今、お前が俺の側にいるのが証拠だ。お前がいなくなってからあの男は周りが全く見えていない。こんな近くにいたとは気付かなかった。お前の母国のフローランやその周辺にレイリーゼからの使者が送られてお前を捜索しているんだ。今のフローランに一体何人の使者がいるかな………」
「まさか………そんな………」
「嘘だと思うなら信じなくていい。だが真実だぞ。そして俺はお前を餌にあの男を呼び出し………お前の前でなぶり殺してやる!」
「何故そこまでジェイド様を傷付けるようとするのです?」
「………知っているか?お前にどれだけの縁談があったか」
「いえ…………」
「数百はあったと言われている。お前の父であるフィリップ王が厳選に選んでいたのならまだしも、それをあの男は強引にお前を娶った!!俺がお前を娶るはずだった!お前に子を産ませ、王子なら跡継ぎにし王女なら他国へ嫁がせる。そうすれば我が国はより一層栄えたはずを、あの男のせいで俺の計画は全て狂ってしまった!!許せない!」
アリアは思った。
何と自分勝手な男だと。
自分以外の人間を利用価値があるかないかで判断する悲しい男。
アリアは決心した。
何が何でもこの男に利用されてはいけないと――――――