Everlastingly Love
苦しそうに、その場にしゃがんでいて……痛いくらいに、ずっと掴まれていた手もいつの間にか離されていた。
アリアの手首にはアルバルトの指の痕がはっきりと残っているその手をそっと庇うように触れていたら、アルバルトの背後に立つ予想外の人物に驚く。それはアリアだけでなくジェイド、ジェイドを取り押さえている騎士も驚いている。
勿論、切られたアルバルト本人もだ。
「何故、貴様が……ここにいる………?リュード………」
「俺がいておかしいか?そんな事はないよな。ここは俺の元主がいるんだ」
「俺にっ……こんな真似をして……ただで済むと思うなよ!!」
「深く切ったのにまだ怒鳴るだけの力があるんだな」
「貴様っ!」
「アリアを殺させやしない!!」
「………ぐっ!!」
リュードはアルバルトにもう一撃加えた。
「アリア、行け!!」
「キール兄様?!」
「行け。お前は幸せになるんだ。あの男の側でな」
アリアに向けて優しく微笑んだ。