Everlastingly Love







侍女に促され自室へ戻ったアリア。
晩餐用のドレスを着せられ、部屋を出た。





アリアは先程のジェイドとの行為は未遂に終わり、ホッとした。恐怖で全く動けなかったのだった。






ジェイド様に俺の子供を産めと言われたのだから、遅かれ早かれ覚悟を決めなくてはいけない。
ジェイド様の妻になると決めた時に覚悟をしたつもりだったのに………いざとなると怖くて全く動けなかったわ。
これではいけない。どうすればいいのかしら………




「アリア様。いかがなさいました?」

「ルーシア……」

「何か悩み事でも?」

「ルーシアは……その……経験は、ある……?」

「何の経験でしょう?」

「男性と……女性との……」

「ああ。分かりましたよ。私はありません」

「そう……」

「ジェイド様ですか?」

「えぇ」

「ジェイド様とその、されたのですか?」

「いえ、未遂だったのだけど……」

「ジェイド様が?!」

「えぇ……」

「ジェイド様は……」

「ジェイド様は?」

「後にして先にお食事をしましょう。気分も変わりますから」

「そうね。案内してくれるかしら?」

「はい」




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