Everlastingly Love





王が苦悩する頃、縁談の話など知らないアリアは庭にいた。


動植物が大好きな彼女はよくここで過ごした。


城の近くに山や川があるので庭にはリスやウサギに鳥など沢山の動物がいた。






「さぁ、みんな。沢山食べて大きくなってね」






アリアの肩や膝には小動物が沢山乗っていた。
それを嬉しそうに見つめ、餌を与えて見守っていた。







彼女は人間だけでなく動物にも愛されていた。
何故か彼女の周りには必ず誰かいるのだ。









アリア王女と言えば世界一美しいと評判だ。
透き通るような白い肌、顔は化粧を施していないにも係わらず長い睫毛に縁取られた深くて青い瞳はまるでサファイアのようだった。頬はピンク色で真っ赤な唇をしていた。
腰まで伸びた柔らかいウエーブがかったプラチナダイヤのように光り輝く銀髪。小柄ながら抜群のスタイルを持つ。清楚で儚げな印象だ。



誰が見ても美しいと賞賛する容姿を持ちながらアリアは自分の容姿に鼻をかけることはなく誰にも心を砕く優しい女性に育った。




だからこそ世界中から縁談話が舞い込むのだった。




< 9 / 280 >

この作品をシェア

pagetop