甘く・深く・愛して・溺れて
空人の事情も知らなかったあたしは、



空人からのメールも電話もなかなか来ない毎日に、



一人で勝手に不安や不満を抱えていたんだ。



『俺のこと…信じてついてきてくれるか?』



『うん。空人の全て…空人の全部を信じてる!』



でも今はこんなにも未来が見えるから。



『俺も…月美を信じてる…』



空人の気持ちが伝わるようなキス。



あたしの思いが伝わるようなキス。



『……ベット…行こっか?』



上目使いで、あたしを見て、少し甘えたような声で空人がささやく。



繰り返しのキスで、乱れた空人の息使いと、あたしの鼓動が重なって、



二人で合わせた視線だけで、この瞬間の気持ちが同じであるのを感じ合った。
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