甘く・深く・愛して・溺れて
だんだんと放課後が近づくにつれ、



なんだか落ち着かなくなって、ソワソワしていた。



そしてあたしの手には空人からの着うたの鳴ることのない携帯。



『月美、一緒に帰ろう~!』



『結菜…ゴメン…先に帰っていいよ…ゴメンね』



『んっ?分かった。じゃあね!』



教室に残っていたのは、あたしと結菜、そして隆司とその友達。



結菜はなんとなく状況が掴めたのかな…?



理由も聞くことなく、先に教室を出て行った。



『さぁ~て、俺は部活だぁ!じゃあなぁ~、隆司!』



『おぅ!またなっ』

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