甘く・深く・愛して・溺れて
落ちるところまで、落ちるとしても、



人から見れば最低な女と思われても、



あたしは誰よりも空人と一緒にいたいんだ。



『…月美…あちこちから視線を感じるけどいいのか?俺は構わないけど…』



いつまでも、空人にしがみつくように、抱き着いているあたしに、



空人は微笑むようにして、そう言った。



ふと我に返ると、



あたしと空人の横を通り過ぎる下校する友達の姿。



そして、あたしの教室の窓からは、



何人かのクラスメイトと、隆司がこっちを見ていた。
< 82 / 328 >

この作品をシェア

pagetop